活動レポート2019年12月期

竹富島地域自然資産財団の環境保全活動をピックアップして紹介します。

2019年12月21日

粟の種まきを実施

竹富島では11月から12月にかけて、種まきが多く行われます。2毛作や2期作といった、温暖な気候にあった農法が根付いているのです。島の長老を講師に迎え、島のさまざまな農耕について教えてもらいながら、実際に作業をすることでしっかりと竹富島の農作業を後世に伝えていきます。今回は祭祀でも使用される粟の種まき。粒が小さく軽い種子を効率よく均一に蒔くため、あらかじめ砂に混ぜ込むという作業からスタートしました。財団のトレードマークでもあるガイジンナーとよばれる民具の容器に入れて、高い位置から遠く、広くに投げるように蒔きます。最後にススキで作った魔除けとなるサン結びを挿して豊作の願いをします。







2019年12月19日

フクギの植え付け

竹富島の懐かしい風景を形づくるフクギ並木。防風林としての役割をもち、古くから竹富島でさまざまな用途に活用されてきたフクギを植樹しました。竹富島の集落をグルリと1周する外周道路の一部、東側の道路沿い約500mに、フクギの苗31本を植え付けしました。苗は㈱先島ガス玉盛守雄社長から寄贈していただいたものの一部です。大きく成長して立派な防風林となるには、およそ20年かかります。まっすぐに太い根が下に向かって伸びてゆく直根タイプのフクギは、大きな苗の植え替えには向いておらず、小さな苗をじっくりと育てていく必要があります。2040年、竹富島を代表するフクギ並木になってくれるよう、ずっと大切にしていきます。


2019年12月18日

海浜清掃に備えて調査

大規模な海浜清掃を行う前準備として、海岸に打ち寄せるゴミの分布と種類を把握するための調査を実施しました。竹富島の東側にあたるアイヤル浜の南側、そして星砂で知られるカイジ浜の南側の海岸を範囲とし、ゴミの量と状態、種類を見ながら散策。入り組んだ岩場の隙間のゴミ溜まり、回収作業に手間がかかりそうな植生の奥まで入り込んだゴミ。ペットボトルがもっとも多く、数では全体の8割ほどを占めています。漁具の網は木に絡まり取りづらく、素手ではまず回収できません。こちらも漁具で浮きなどに使われていたと思われる発泡スチロールは体積的にはもっとも大きいです。最後に調査に携わった5人で持てるだけのゴミを回収しましたが、あっという間に軽トラック1杯分のゴミが集まりました。ですが、海岸には以前とまったく変わらない量のゴミが残っています。すべてを回収するにはかなり大がかりな作業をしなくてはいけないようです。




2019年12月13日

ニンニク畑の除草

先日植え付けをしたニンニク畑では、ひょろりとしたニンニクの芽がいち面に広がり、それとともに雑草たちも目立つようになってきました。植え付けたのは竹富島で古くから育てられてきた小粒の島ニンニク。力強いニンニクが雑草に負けることはないですが、より立派なニンニクを目指して除草を実施しました。12月とはいえ、強い日差しでまだまだ暑く、島で作られた民具クバガサを被って作業。

2019年12月1日

フクギ植え付け用の土壌を準備

防風林再生の活動として、フクギの植樹を予定していますが、まずは植え付けをするときに使用する土作り。掘り起こした土と枯葉、そして竹富島にいる水牛が作った天然肥料の3つをブレンドし、さらに市販の腐葉土も足した特別製です。水牛の天然肥料は1年ほど寝かせほどよい加減。植えるフクギがすくすくと育ってくれますように。