活動レポート2021年9月期

竹富島地域自然資産財団の環境保全活動をピックアップして紹介します。

2021年9月26日

海洋ゴミステーション設置

竹富島の東にあるアイヤル浜に「海洋ゴミステーション」を設置しました。これはビーチを訪れ、海洋漂着物を拾った人に利用していただくための漂着物専用のゴミ箱です。これまで目についても、どこに捨てればよいかわからず、拾われなかった漂着ゴミはかなりあると思われます。島の子供たちと一緒に制作したゴミステーションは、貨物輸送なので使われなくなったプラスチック製パレットが材料で、手書きのメッセージボードで「一般ゴミを捨てない」ことや「ペットボトルは中身を捨ててキャップを外す」ことをお願いしています。島の子供たちは「海がもっときれいになる!」と笑顔で、一生懸命ステーション作りに励んでいました。ちなみにゴミステーションの維持管理には入島料が充てられ、回収されたペットボトルやプラスチックは再利用されます。



2021年9月15日

ジーマミーの収穫

ジーマミー(落花生)の収穫を行いました。作物と作物の間にひっそりと(2列× 5メートルほど)植えられたジーマミー(落花生)は草の部分の丈が30センチほどになり、土の中には実がなっています。マメ科ということで、地上にできることを想像しがちですが、落花生はじつは地面の中で実を結ぶ(地下結実性)作物です。掘り起こしてみると、きれいに実がなっていました。大雨のあとで柔らかくなった土のため、手で引っ張ると簡単に抜けるのでとても楽しい作業でした。1本の茎の根っこにおよそ10個 から20個の落花生がなっていますが、落花生の実は根から離れやすいので、引き抜いた後によく周囲の土を掘り返し、取りこぼしのないように注意します。全体的に不良な豆は少なく、中位の段ボール2.5個分と、作付け面積の割にはかなりの収穫がありました。昔はジーマミー豆腐を作っていたということなので、ぜひチャレンジしてみたいです。これで今季ほぼすべての作物の収穫が行われたことになります。今後は、いよいよ畑全体の草刈りを行い、土地を耕し直して、新たな作付計画に従って種まきを行っていく流れとなります。落花生などマメ科の根には根粒菌という微生物があり、これが空気中から、生物の栄養素となる窒素を取り込んで土に供給しています。そのため土壌が豊かになることが知られていますが、周囲には虫たちも多く生息していて、生物多様性にも貢献していることを感じます。